今回は先日撮影をした創業85年の歴史あるセンチュリーホテル。会場自体にヨーロピアンテイストを感じる。2階吹き抜けのフロアが改装され、おしゃれで落ち着いた空間になった。今回3会場を撮影したそのうちの一枚について話をしようと思います。
淡いピンクでコーディネートされた空間をみて、考える。何人位収容のバンケットに見せるのか。明暗はどちらに寄せるのか。天井高はどれくらいに見せるのか。床面はどれくらいに収めるのか。テーブルレイアウトはどうするべきか。サイドはどこまでフレームに入れるのか。ディレクターの言葉と合わせ方向性を決め、そういった事が具体化されるアングルを探す。寄って広く、引いて狭くを繰り返しながらベストアングルを決めていく。そうして外枠を決める事が出来れば後は仕上がりのイメージを明確にしてそれに近づけていくだけになる。
今回の撮影でのポイントはお花の柔らかさをキープすることと、全体をやや明るめに持っていくことだった。ライトを入れなければメリハリがつかなく、誌面に載った時にどうしても澱み、手が止まらない。シャープなハイライトを入れながら柔らかさを作るライトをイメージした。逆光補正を利用しHighest Lightを立たせるようにセッティングした。この場合お花にダイレクトに入れると調和しない、と判断した。
今回のコアは考え方の問題。自分の好みで作れば自己満足になり、相手の立場から考え、組み立てる。Lightingに決まりはなく、だからこそ自分のやろうとしていることが間違っていないかを絶えず冷静にみるようにしています。
KYOTO CENTURY HOTEL