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2014年02月25日
写真の勝った負けたの話
 不思議な思いを10年以上も抱いている。何故上手い、下手とすぐ対抗心を抱く人で溢れている世界なのか?ブライダルカメラマンは日本中に一杯いる。結婚式の数だけいるといっていい。
 
 国内でさえそんなたくさん溢れるカメラマンの中でランク付けなどできるはずはなく、逆に自分の活動する小さな世界で一番だ、あいつは上手い、などを言っていても無意味で、恐らく自分の自己満足でしかない。
 
 そう疑問を感じてこの世界で生きてきた。この私の疑問の答えは幾つかある。写真業界で生きる殆どの人達はこの不思議な問題に直面している筈。
 
 公平なルールが存在する前提で、同条件下での撮影、複数の審判が構成なジャッジメントを行う。スポーツの世界では当然な競技スタイル。料理の鉄人のTVも一応そうだった。これならランク付けは出来る。
 ソフトボールが誰より強いチームをプロ野球で勝負させる。アンフェア。
 
 考え方の例をたった二つ挙げただけだが、写真業界でのランク付けは被写体の種類の違いや、撮影環境の違いにより公平なジャッジメントは難しい。では何故自分をランク付け出来るのか。視野、思考方法が自分を軸に、中心に行っている為。
 私も確かに昔はそうだった。悔しいから練習し、目の前のカメラマンに勝ったと優越感の中に間違いなくいた。今、私はそこにいません。
 
 今回の話のコアはここにあります。
 目の前の一枚に集中する事。行き着いた世界がここです。自分の培った力を100%注ぎ込む事。それが出来る様に体調管理、練習、勉強、目標設定をする。
 社内でよく言います。社内で上手くて世界で何番?自分を 関西一と言ったつまらないカメラマンは今はどこで一番なのか?
 
 評価やランク付けは第三者がしてくれます。第三者の観点は写真のみならず、会話や姿勢、人間性も含めての評価になる。曖昧な自分評価でなく、目の前の一枚にすべてを注ぎ込むこと。これからのカメラマンに大声で言いたいこと。
 
 上手いか下手かじゃなく、精一杯の結果を作れたかどうか。
 目の前の一枚がクライアントや被写体に価値あるものに。
  、、、、でも、でもという言葉は嫌いですが、本当に上手いフォトグラファーや、写真を見て衝撃を受けます。数週間立ち直れない程の、です。下を見ての優越感は百害ですが、上を見ての挫折は成長の台になります。