コナヤグループの店舗をこれで3店舗撮影となった。それぞれに良さがあり、働く人達も明るく楽しい撮影が続いている。今回オーダーのなかったチャペルも撮影した。私の中で撮らずに帰りたくなかったためである。撮影はシンプルであったが100年以上前の歴史あるステンドグラスを一番明るいものと捉え、白色系の光で増幅している。全体にアンバー系の光で包まれ、ステンドグラスのみ白色であったため、そこからの光をカメラ手前まで引っ張ることにより全体の黄色さを弱め、ステンドグラスへと目線が繋がるようにイメージした。天井高もあり、横幅もしっかりあるため上下結合で全体を入れている。
日本全国100を越えるチャペルを撮影してきて思うことは、シンプルなライティングと補助光の組み合わせが1番だと言うこと。ライティングをしない撮影もごく稀にあるが殆どの場合光を増幅するように入れている。その昔、20灯でも足りなかったため40灯に倍増させた機材も最近では滅多に全灯が出ることはない。編み出した技が灯数を減らしている。ライティングの是非について論争することはないが、基本はあっても決まりはない以上、また撮影者のイメージやクライアントの希望によっても可変していくため、機材と使うことに準備と慣れは不可欠だと思っている。
今回の話のコアはここにあります。
カメラマンそれぞれで答えが変わるものです。だから私は人と違うものを作りたい。無理、という言葉は何も生みません。無茶は聞き入れることはないですが、どのカメラマンも無理、ということを何とか形にしたいと常々思い続けています。
答えはいつも自分の近い未来にあります。過去に努力をしなかった人の結果は近い未来そのままの不完全な結果になると思っています。自分が作り上げるものの未来は自分が作っていくものです。私は売り上げを上げるための写真を撮っています。近い未来に納得出来る結果が残されるためにも今もまた新しいことに取り組んでいます。
そうそう、サドヤさんはワイナリーです。お土産に私はシャンパンを戴きました。つい、舶来品に目がいきますが飲んで見ての感想は非常に丁寧な味わいでした。例えるなら日本酒のような丁寧さであり、飲んでるとシャンパンやワインを作っていく緻密な管理、杜氏のような職人の経験の深さ、日本人に合うさり気なさ、そんなものが合わさった丁寧な味でした。地下にあるワイナリーも驚くべき造りで、必見です。遊び心、とでも言いましょうか、真剣な物作りの真っ最中でもそうした紙一枚の遊び心を持ちあわせているワイナリーに、素晴らしい人達の笑顔のある山梨にまた行きたいと思います。
SADOYA Château de Provence
direction: Spice up Weddings