オープン以来のお付き合いとなる神戸最大のリゾートウェディングパークであるこのラヴィマーナさんは神戸にあって異なものであり、神戸にあって都会の喧騒を一切忘れさせてくれる心地の良い会場である。バリを思わせる赤い屋根のヴィラ、南国そのままのヤシの木と青々した芝生。圧倒的な天井高を持つ二つのチャペル。すぐ横にあるビーチとウミガメの生息するラグーン。ここに来てテンションの上がらない時はない。
そんなラヴィマーナさんが巨大ボールルームを新しく創った。「瑠璃」。
木の温もりを感じることの出来る瑠璃は150名収容可、私の目測では180人も可能だと思える余裕がありバンケット内にある階段を登って見渡せば海とその先にある明石海峡大橋が見える。このバンケットを丸2日間撮影していたがその中でサンセットシーンでのバンケット撮影についての話をしたいと思う。
以前に書いた事もあるが夕陽には好みの色がある。明るい夕陽からダークなイメージの夕陽まで長時間に渡り撮影をすることになる。この写真はすべて実写だが複数の時間帯での写真を組み合わせている。また自然光で当たらない部分にはケルビンを合わせたタングステンをいれている。
床に伸びる夕陽のラインが一番早くに撮影をされたもので、明石海峡大橋の写っている外画像上部が一番遅くの撮影だった。結局ライティングをしたものと合わせれば約26枚程の写真を使っている。
夕景の時間に、夕陽の見える、夕方のコーディネートをされた、ウェデイングの会場の広告写真を撮影しているため。
暗くなった夕陽の中で存在するバンケットには射し込む夕陽の光はなく暗い印象を受ける。心騒ぐ期待のあるウェディングの印象はやはり明るいものである。
射し込む光の赤味は夕陽をイメージし易く、コーディネートも綺麗に魅せる。
今回の話のコアはここにあります。
デジカメになって後処理で作業をする時間と内容が膨大なものになりました。
撮影の倍以上の時間がかかります。しかしデジカメという道具を扱うには必要不可欠です。RAWで撮影をしてそのまま使えません。現像作業を行ってTIFF変換されていくものです。だから覚える必要があるんです。レタッチャーに何かを伝えるにしても知らないことを伝えることは難しく、やはりデジカメの意味を知らなくてはなりません。ただ、最近では「消す」事がデジカメの必要な仕事と勘違いをしているカメラマンやクライアントも多く、レタッチの意味を私は見失わないように考えています。カメラマンの創る頭の中のイメージに写真を撮る具体的なイメージとデジカメだから可能なレイヤーを重ねていくイメージを撮影の時にイメージします。
一枚の写真で完結出来るイメージも複数の写真を組み合わせていく写真も私はどちらも正解だと思っています。目的は伝わるか否か、の仕事をしているためです。
スピーカーを一つ消して何組の来館が増えるのでしょうか。良くないものを減らしていくレタッチではなく、良いものを増やしていくレタッチには意味があると思っています。何倍もの手間をかけてでも私は一枚の写真を創ることに必死になっていたいと思います。
RAVIMANA KOBE
direction / Lei wedding